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異文化を受け入れるとき

Concept of Transcultural Nursing, 04/10

池田光穂

異文化を受け入れるとき

これまで述べてきたように、人間集団にとってそれぞ れの文化とは、自分たちのアイデンティティの根拠になり、またさまざまな親密的な郷愁(ノスタルジー)をもたらす点でとても重要なことが分かった。しかし 同時に、文化とは、自文化中心主義にみられるように、自分以外の異文化を見下したり、冷たく突き放したり、時には暴力的に排除したりするという暗黒面も併 せ持つ。ではそのような自文化中心主義をどう克服できるだろうか。

文化相対主義(cultural relativism)とは他者に対して、自己とは異なった存在であることを容認し、自分たちの価値や見解(=自文化)において問われていないことがらを 問い直し、他者に対する理解と対話をめざす倫理的態度のことをいう。

文化人類学者ルース・ベネディクトは、すでに 1934年『文化の型』で、人びとが共有する「文化」概念がいかに異なり対照的になるのかということを通して、ある社会の具体的な価値観を、別の社会の価 値観でみることがとても困難であることを示した。ベネディクトは、我々は見えない文化という眼鏡(レンズ)をかけてしか相手の文化を眺めることができない と表現している。他方、ベネディクトは、皆が共有する価値をずらすことによって、文化の相対性というものが、当該の文化の中においても把握可能なものにな る、つまりお互いに眼鏡をかけた存在でも自覚できることも示唆している。そして、文化の中にみられる具体的な共通点と相違点について、相手と真摯に対話を 続けることで「文化の相対性」が見えてくると言っているのである。それが可能になるのが多文化看護の現場であると、著者たちは主張したい。

例えば、自分たちの文化と相手の文化の要素を比較し て、それがどのように結びついて、独特の見方=眼鏡からみているのかを推測する訓練を心がけるのである。人と人が真摯に向き合う臨床の現場や、異文化への 保健医療プロジェクトの現場では、そのような文化相対主義を実践しつつ、現場で身に付くものと思われる。文化相対主義という発想の基本的前提は、世界にさ まざまな文化(複数の文化=cultures)があり、それらの間に優劣をつけることを留保しようという倫理的態度である。このことと、異文化に向き合う 看護はどのように関連するのかを整理したのが次の表である。

Copyleft, CC, Mitzub'ixi Quq Chi'j, 1996-2099

看護人類学入門

池田光穂